茶杓の銘【2月】暦・行事・歳時記 茶入・茶碗にも

梅と升お茶の基礎知識

茶杓などにつけられる銘には暦や年中行事が深く関わっています。

2月によく使用される銘と、この時期に茶道とのかかわりの深い行事などを勉強していきます。

現在は新暦なので、旧暦の二月の行事を新暦3月に行うようになったものも多いので少し注意が必要です。

季節の銘ではなく無季のカタい銘が知りたい方は禅語や漢詩関連の銘の記事をどうぞ。

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2月によく使用される銘

2月によく使用される銘を挙げます。

2月のイメージが沸くと自分で銘を考えるときのヒントになりますので、年中行事なども知っておくと良いと思います。

  • 早春   そうしゅん
  • 春浅し  はるあさし
  • 春嵐   はるあらし
  • 春寒   しゅんかん
  • 春雪   しゅんせつ
  • 余寒   よかん
  • 雪垣   ゆきがき
  • 寒松   かんしょう
  • 淡雪   あわゆき
  • 風花   かざはな 雪のこと
  • 不香の花 ふきょうのはな 雪のこと
  • 六花   りっか 雪のこと 六華
  • 青女   せいじょ 雪を降らす女神、転じて雪のこと (淮南子)
  • 薄氷   うすらい うすごおり、はくひょう
  • 下萌   したもえ 春になりわずかに草の芽が出ること 草萌、草青む
  • 初午   はつうま
  • 白狐   びゃっこ 稲荷神のお使い
  • 鳥居   伏見稲荷には千本鳥居がある
  • 若草   わかくさ
  • 玉椿   たまつばき
  • 春暁   しゅんぎょう
  • 東雲   しののめ、とううん
  • 玉串   たまぐし
  • 初音   はつね ウグイスが初めて鳴く声
  • 春告鳥  はるつげどり ウグイスの異名
  • 雪解   ゆきげ
  • 氷柱   つらら
  • 残雪   ざんせつ
  • 春霞   はるがすみ、しゅんか
  • 東風   こち
  • 松ヶ枝  まつがえ
  • 雪間草  ゆきまぐさ ゆきまのくさ
  • 福の神  ふくのかみ
  • 梅一輪  うめいちりん
  • 福寿草  ふくじゅそう
  • 宿の梅  やどのうめ
  • 飛梅   とびうめ 道真を慕って太宰府まで飛んで行ったという故事
  • 梅ケ香  うめがか
  • 鶯宿梅  おうしゅくばい
  • 槍梅   やりうめ
  • 早梅   そうばい
  • こぼれ梅 こぼれうめ
  • 此花   このはな 梅の異名
  • 清客   せいきゃく 梅の異名
  • 花の兄  はなのあに 梅の異名
  • 君子香  くんしこう 梅の異名
  • 百花魁  ひゃくかかい 梅の異名 百花に先がけて咲くことから
  • 好文木  こうぶんぼく 梅の異名 晋の武帝の故事から
  • 春告草  はるつげぐさ 梅の異名 
  • 風待草  かぜまちぐさ 梅の異名
  • 匂草   においぐさ 梅の異名
  • 木母   もくぼ 梅の異名 梅の字を分解したもの
  • 香散見草 かざみぐさ 梅の異名
  • 世外佳人 せがいかじん 梅の異名
  • 芽張柳  めばりやなぎ
  • 貝寄風  かいよせ 陰暦二月に行われた四天王寺の聖霊会前後に吹く風
  • 野山焼く 山菜や作物の生長を促すために野や山の枯草を焼くこと
  • 上げ松葉 露地に敷いた松葉を上げていくこと
  • 福は内  節分の追儺
  • 豆まき  節分の追儺
  •     豆まきに使う
  • 宝船   節分に寺社で宝船の絵が頒布される

二月は「梅、雪、ウグイス」に関連した銘が多くあります。

梅の異名を多く挙げましたが、異名を覚えておくと役に立つ場面が多いです。

梅の異名は茶杓の銘のみならず、茶碗や茶入の銘としても面白いと思います。

また梅は「栂、楳、宇米、宇女、牟女」などとも書かれ、茶杓の筒にかかれた銘や、古い箱に書かれている書付を解読する際に知っていると役に立つことがあります。

2月の銘 旧暦二月の異名

梅と雪

陰暦(旧暦)二月の異名を紹介します。

2月を違う呼び方で表現するとオシャレ感がでますので、銘の参考になると思います。

  • 如月     きさらぎ 
  • 仲春、中春  ちゅうしゅん 
  • 中陽     ちゅうよう
  • 梅見月    うめみづき
  • 梅花見月   うめはなみづき
  • 梅津月    うめつつき
  • 梅津五月   うめつさつき
  • 小草生月   おぐさおいづき
  • 令月、麗月  れいげつ
  • 卯月     ぼうげつ、うのつき
  • 建卯月    けんぼうげつ
  • 花朝、華朝  かちょう
  • 恵風     けいふう
  • 木の芽月   このめづき
  • 雪消月    ゆきぎえづき
  • 夾鐘     きょうしょう

如月は衣を更に着るという意味で、衣更着、更衣などと書くこともあります。

まだ寒いながら、春の訪れを感じさせる名前が多いですね。

ここでも、梅が出てくるので2月のイメージがしやすいです。

2月の銘 二十四節季 七十二候 雑節・行事

暦や行事を知っていると銘に取り入れるヒントになります。

茶道で定番の行事などを見ていきます。

2月の二十四節季と七十二候

2月に来る暦、二十四節季と七十二候を見て行きます。

そのまま銘にしてみても、季節を感じる銘になるのではないかと。

2月の最初の方は大寒の末候「雞始乳」です。

いよいよ鶏が卵を産み始める季節になったなぁ、という時期です。

大寒  だいかん 1月20~2月3日頃

  • 欵冬華  ふきのはなさく   1月20日~24日頃
  • 水沢腹堅 さわみずこおりつめる 1月25日~29日頃
  • 雞始乳  にわとりはじめてとやにつく1月30日~2月3日頃

立春  りっしゅん  2月 4日~18日頃

  • 東風解凍   はるかぜこおりをとく   2月 4日~ 8日頃
  • 黄鶯睍睆   うぐいすなく       2月 9日~13日頃
  • 魚上氷    うおこおりをいずる    2月14日~18日頃

雨水  うすい    2月19日~3月4日頃 

  • 土脉潤起  つちのしょううるおいおこる2月19日~23日頃
  • 霞始靆   かすみはじめてたなびく  2月24日~28日頃
  • 草木萌動  そうもくめばえいずる   3月1日~5日頃

雑節・茶道で出てくる2月の行事

2月の行事を知って、銘のインスピレーションをわかせてください。

節分  せつぶん

立春、立夏、立秋、立冬の前日をいうが、特に立春の前日をいうことが多い。

茶席には節分にちなんで鬼、枡、豆などに関する道具が登場したりします。

初午 はつうま

二月初めの午の日、全国の稲荷神社で行われる祭礼

光悦忌 こうえつき

2月3日 本阿弥光悦の本阿弥家は刀剣の鑑定・研磨が本業

光悦は今でいうマルチアーティストで書、茶碗、硯箱が名高い。

涅槃会 ねはんえ

2月15日 釈迦の入滅の日 現在は3月15日に行われることが多い

梅花祭

2月25日 菅原道真の忌日 菜種御供、天神御忌

道真と言えば、梅のイメージが強いですが、牛のエピソードも多いです。

北野天満宮には牛の像や絵がたくさんあります。

利休忌 りきゅうき

天正19年2月28日 秀吉に命じられた切腹をした日。

現在の利休忌は新暦の3月28日に行われることが多い

2月の銘を考えるには体験するのがおすすめ

銘を考えるときには、2月にはこんな行事があったなとイメージできれば、考えやすいと思います。

寺社・仏閣などの行事に実際に参加すると銘が思いつきやすくなるのでおススメです。

茶杓の銘【3月】暦・行事・歳時記 茶入・茶碗にも
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