抹茶を自宅で飲むのには特別な道具がたくさん必要なのでは無いかと思っていませんか?
抹茶とはいっても、それほど特別な物では無いと考えていただいて大丈夫です。
抹茶は実はスグに点てて飲むことのできる飲み物なんです!
抹茶を点てるのに最低限必要な物
さっそく必要な物。家で抹茶を点てるのであれば、これだけあれば大丈夫です。
- 抹茶
- 茶こし
- 茶碗
- 茶筅
- 茶杓(スプーン)
- お湯
これだけあれば自宅で薄茶(一般的に抹茶と言われている飲み物)が飲めます。
詳しく見ていきます。
抹茶 茶道で使う抹茶は別格
実は抹茶と言っても品質によっていくつか種類がありますので、ヘタな抹茶は買わない方が良いかもしれません。
個人的なおススメな丸久小山園の清浄の白。
裏千家の坐忘斎家元の好みの抹茶です。薄茶で飲むなら文句なく美味しいと思います。
さて、抹茶にはどんな種類があるのか、軽く知っておきましょう。
- 濃茶に使用できる抹茶
- 薄茶に使用できる抹茶
- お菓子やケーキに使用する抹茶
濃茶に使う抹茶が一番高級
抹茶にはランクがありまして、濃茶から順に品質が高いです。
濃茶に使用できる抹茶であれば、薄茶にもお菓子にも使用できます。
早い話しが、濃茶で使う抹茶が1番美味しいということです。
濃茶というのは茶道で行われるお茶の一番のメインのことです。
濃茶を飲むために茶道というものは行われていますので、当然ながら最高ランクの抹茶を使用します。
金額的には一番高価な価格帯です。
多くの場合「〇〇の昔」という銘がつけられています。
薄茶は濃茶の次に高級
薄茶に使用できる抹茶でしたら、お菓子にも使えます。
薄茶は濃茶よりも下のランクということになりますね。
ちなみに、濃茶の中でも高い物、安い物がありますし、薄茶の中でも高い物、安い物があります。
薄茶に使う抹茶は「〇〇の白」という銘がついていることが多いです。
業務用の抹茶は本当の抹茶ではない
お菓子などに使用する業務用の抹茶は薄茶にも濃茶にも使用できません(というかそのままで飲むには全く美味しくないです)。
家で飲む抹茶は薄茶でしょうから、
抹茶を点てる時には、とりあえず薄茶用の抹茶を買ってください!
ケチってお菓子として加工する用の業務用抹茶を飲まないでくださいね。
「抹茶って苦いし、渋いし美味しくないね?」ってなってしまいますので。
業務用の抹茶は抹茶という名前はついていますが、お湯に溶かしてそのまま飲むようなシロモノではありません。
抹茶の金額 ランクによってかなり違う
金額の目安としては40gで¥1,000程度のものが良いかと思います。
上を見ればキリがないですが、このぐらいの金額であれば、ある程度美味しい抹茶を飲むことができます。
余裕があれば、もっと高い抹茶を味わってみるのも面白いです。
40gで2,000円ほどであればかなり美味しい抹茶が飲めると思います。
流派の家元の好みの抹茶はだいたいこのくらいの値段からです。
「そんなに高いの?」と思うかもしれませんが、薄茶は1~2gほどしか使いませんので40gあれば20~30杯ほど飲めるはずです。
カフェでコーヒーを飲むのに比べれば全然高くないです。
また、観光地でお呈茶されるような抹茶も、あまり良い抹茶を使ったものが出てこない事が多いですので、ぜひ本物の抹茶の体験をしてください。
しつこいですが、清浄の白は甘みが強く、深い味わいで美味しいです。
茶こし 抹茶ふるい
抹茶は点てる前に、必ずふるってから使ってください。
ふるいでふるわないと茶筅で頑張ってかき混ぜても、ダマになってしまって美味しい抹茶も美味しく無くなってしまいます。
ふるいは特別なものでなくて大丈夫ですので、家にあるような金属のメッシュの「茶こし」なんかで充分オーケーです。
茶こしは百円ショップで売っていますので、家に無ければ買ってみてください。
買ってきた抹茶は必ずふるってから使ってください
茶碗
茶碗はある程度の大きさのある物が使いやすいです。
どのくらいかというと、「丼ぶり」よりもすこし小さいくらいで、ご飯茶碗よりも大きいくらい。
茶筅を中で振って抹茶をお湯に溶かすので、どんぶり位の大きさのイメージで良いと思います。
でも、程よい大きさなら何でも良いんです。
あとは美意識なので、できればこの茶碗で飲みたいなぁという物を用意できると良いですね。
骨董が好きなかたなら既に持っているかもしれませんし、持っていないかたはカフェボウルを使用しても良いと思います。
茶杓
茶杓は竹で出来た、でっかい耳かきみたいなやつです。。。
多くのかたは見たことあると思います。
茶道具屋さんで数百円で売っていると思います。
竹の他にも、象牙や木で出来た物もあります。自分で木を削ってみても面白いかもしれません。
「何も無いなぁ」という方はスプーンで何も問題ないです。
つまりは風情の問題です。
茶筅 日本製がおすすめ
茶筅に関しては代用することが難しいので、茶筅は購入したほうが良いでしょう。
茶筅にも種類が色々とありますが、手頃な値段で、一番メジャーなのが「数穂」だと思います。
日本製の茶筅は中国製に比べて金額が高いですが、長く使えると思います。中でもおススメの茶筅を作っているところがあります。
竹茗堂 久保左文がおすすめ
竹茗堂の久保左文さんの茶筅は
- とても使い心地が良い
- 茶筅が長持ち
- 美味しく点てられる
茶筅を買うのであればゼッタイのおススメですね。
今使っている茶筅があれば、ぜひとも使用感などを比べてみてください。
お湯
抹茶は茶碗にお茶を入れた後に、お湯を注いで点てます。
お湯を沸かすのは何でも大丈夫ですが、鉄瓶があると とても雰囲気がでますね。
薬缶とかティファールのケトルみたいな物でお湯を沸かしてももちろん大丈夫です。
水は水道水よりも軟水のミネラルウォーターや浄水の方が良いと思います。
点てる水質によって、味がけっこう違うので色々試してみると面白いと思います。
”京都でお茶が盛んなのは、水が美味しいから”という事も関係しているようですので、水にはこだわっても良いですね。
『抹茶のたてかた』
抹茶を点てるのはハッキリ言って超カンタンです。カンタンofカンタン。簡単の最上級です。
- 抹茶を茶碗に入れる
- お湯を注ぐ
- 茶筅でかき混ぜる
- 飲む
簡単、手軽にお茶を点てることができますが、ちょっと解説します。
1、事前にふるいに掛けた抹茶を1.5~2グラム(茶杓の1杯+半杓くらい)を茶碗の中へ入れます。
2、沸かした90度くらいの温度のお湯を、温めた茶碗の中へ5,60ccほど注ぎます。
このとき柄杓があると適度なお湯の温度になりやすいですね。若しくは湯冷ましに1回入れるなどすれば大丈夫です。
茶碗にお湯を入れると更に冷めますので、あまりぬるくならないように注意してください。
ぬるいお湯の方が甘みを強く出すことが出来ますが、あまりぬるいと個人的には美味しく感じられません。
3、茶筅を持って茶碗に入れてシャカシャカとかき混ぜます。 やり方はyoutubeで動画をみると判り易いですね。
点て方は流派によって「茶筅を振る回数が決まっている」とか、「泡をあまり立てないようにする」などありますが、とりあえずそういうのは気にしないでやってしまいましょう。
抹茶がよく溶けて混ざるようにしてください。
抹茶が溶けたかなと思ったら茶筅で表面の大きい泡を消すようにして、できあがり。
4、飲んで味を確かめてみます。
味の濃い、薄い、甘み、苦み、コク、お湯の温度、溶け残っていないか、などいかがでしょうか?
抹茶の味の調整をする
とりあえず、飲んでみて濃ければお茶の量を控えてみてください。
飲み慣れないと50ccに2gは濃いかもしれません。
ですが、飲む前にお菓子をたべるとそれほど気にならないかもしれません。
自分なりの美味しい分量を見つける事が大事です。
ちなみに茶道では”お菓子を先に全部食べてから”お茶を飲みます。
自宅で飲むので順番などは全然気にしないで大丈夫ですけどね。
苦いと思ったら
抹茶の量が多くて苦く感じることもあれば、抹茶のグレードが低くて(笑)苦く感じることもあります。
抹茶は良い物を使った方が甘味が強い傾向にありますので、思い切って高級な抹茶を買ってみるのをおススメします。
ハッキリ言ってよくある業務用の抹茶は、高級な抹茶とは別ものの味です。
抹茶味のスイーツなどで食べるような抹茶味は、高級な抹茶からはしてきません。ホントです。
または、お湯の温度が高すぎて苦みが強く出ている可能性もあります。
一度湯冷ましを使ってから、抹茶に注ぐと良いかもしれません。
抹茶の種類
抹茶には『銘』というものがついており、それぞれに味がかなり違いますので、自分の好きな銘柄を見つけると良いと思います。
色々と飲んでみると、お茶のメーカーごとに味の傾向があるのを発見できて面白いです。
ちなみに私は飲みやすいものが好きなので、
- 丸久小山園
- 星野製茶園
が好きです。
丸久小山園は京都のお茶のメーカーで非常に有名なお詰(つめ)です。
お詰めというのは抹茶を作っているところを「詰め」と呼びます。
星野製茶園は九州の八女のお詰め。玉露で有名ですね。
茶道の家元好みのお茶も作っていますので、飲んだことのある方もいると思います。
深い味わいでとても美味しい抹茶を作っています。
自宅で抹茶をたててみて
ぜひお気に入りの茶碗で、手軽に抹茶を味わってみてください。
お菓子によって抹茶の味わいも変わると思います。ぜひ色々組み合わせを楽しんでみてください。お菓子を買うのが、より楽しみになります。意外と洋菓子も合いますよ。
茶碗も凝ってみると、うつわの鑑賞が面白くなってきますので、自分のお気に入りを探してみてください。
- 茶碗、棗、茶杓、茶筅、茶巾、抹茶の6つのセット プレゼントなどに。
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