茶道の稽古には見た目の魅力がアップする効果がかなりあると感じます。
ということで、この記事では茶道のお点前、稽古で見た目力を激増させる理由を解説してみました。
「凛とした美しさのただよう和服美人感」を手に入れたい方は参考にしてみていただけると嬉しいです。
お点前には美意識が詰まっている
茶道をマジメにやっている人ってなんかキリっとしてますよね。
「でもそれ、もともとキリッとしててお茶と関係無いんじゃない?」
って思ったりするかもしれません。
いや、そんなことはありません。
茶道には見た目力アップ、魅力アップできる理由がちゃんとあります。
茶道といえばお客様の前でお点前をして、お茶をその場で点てて差し上げるのというのが普通です。
この客の前で行うお点前というものは、茶道を始めると先生からものスッゴク丁寧に、あれはこうやる、それはこうすると、指導されるものです。
この、微に入り細を穿つような指導は魅力アップ効果がとても期待できます。
点前の三要素
- 動作
- 順序
- 位置(の決定)
お点前はこの3つの要素でできていると言われます。
「動作」は美しい動作や所作のこと、「順序」はお点前の進行する順序、「位置の決定」は物や人の位置ということになります。
位置の決定というのは難しいので、なかなかキッチリと教えていただけることがありませんが、とても重要です。
キレイなお点前する人は位置がブレず、置いた物の佇まいすらもキリっとして、点前の進行に破綻が無いように置かれます。
帛紗を捌いた姿も、それを置いた姿もキレイですし、茶碗と茶入を置き合わせた位置などもキリっとしてだらしない感じになりません。
自分がお点前する居前の位置も定まってますし、着物の裾が乱れているなんてことももちろんありません。
間違っても襦袢が見えてたり。。してません(笑)。
そういった見た目、所作、物の扱い、佇まいにお点前をする人の美意識が表れるんだ、という考えがあるのでお点前はとても細かく指導をされます。
【茶道のメリット】見た目の重要性に気付くことができる
見た目が9割というどこかの本ではありませんが、人間というものはやはり見た目から受ける印象は非常に強いと思います。
多くの人は薄汚れた畳に座ってお茶を飲むよりは、古くてもよく掃除がされている畳でお茶を飲みたいと思います。
茶席の花は、投げ入れでもしたかのようにテキトー、バラバラでお互いの花があさってのほうに向いているよりも、
キリッと緊張感のある調和のとれた花が凛と入れられたものの方が美しく見える、と思う人の方が多いでしょう。
何が言いたいかというと、同じ花材でも ”より美しく” 見せた方が、よりステキに見えるという事です。
当たり前の話ですが、同じものでも良く見せた方が印象が良いのです。
だから自分のできる範囲で良く見せるということだけでも、かなり印象が変わってきますよね。
ということで、お点前を習うことで手に入れることが出来る、見た目力アップ要素を3つ挙げます。
- 美しく、カッコいい所作を習うことができる
- 自分の体の隅々に意識を向けられるようになる
- 雰囲気美人になれる
美しく、カッコいい所作を習うことができる
お茶の先生から習うお点前というのは、流派による違いはあれど「良いといわれる所作」を習うことができます。
いわば美しくなる、カッコよくなる所作を教えてくれるのです。
しかもマンツーマンで。
これは自分がお点前を指導されていなくても、人が指導を受けるのを見ることでも勉強になります。
同じ社中の生徒さんが先生から指導を受けているのを、お客さん役で見るという事があると思いますがそんな時はとてもチャンスです。
客観的に人の動きを細かく見ることができ、何が良いとされる動きなのか、先生の解説が入り自分なりに
「ここはこういう動きがいいなぁ」とか、「日本人の美意識とはそういうものなのか」とか、思うことができるからです。
ここで、「こういう所作は良いなぁ」と思うことは実はとても大事です。
なぜなら「良いなぁ」と思うという事は、既に所作に対する美意識が芽生えてきているという事になるからです。
つまりは見た目の重要性により深く気付きだしている証拠です。
間違った方向に気付きだしてしまうということもあるでしょうけれど(笑)。
オリジナルな動きでなんだか可笑しい動きのかたがたまにいますので。
とりあえずは先生の指導通りできるようになってからオリジナルを目指してみてください。。。
自分の体の隅々に意識を向けられるようになる
お点前を習うと、順番はもちろん
- 目線
- 物を扱う時の手
- 扱った物の位置
- お点前の時の姿勢
などなど様々なところを指導していただくことになります。
指の間が開いているとか、年寄りでもないのに背中が丸まっているとか、立ち上がるときに足が開いていて後ろから着物の中が見えてしまっているとか。
そんな指導を受けていると、段々自分の体の細かいところまで意識がいくようになります。
日常で自分の動きに関してこれほど色々と指摘を受けることは、踊りや舞台などの稽古をしていなければ、まずありません。
ですので、魅力アップにはダンスや踊りも非常におススメです。
先生というのは経験が長いこともありますが、生徒を何人も見てきているので生徒が陥りがちなポイントを、かなり的確に指摘してくれます。
的確で細かい指導は、美しく見せたいと思っている人にとっては非常に効率が良く、ありがたいです。
「ワタシ雰囲気美人目指してるのよね~」と友達に言っても、特に効果のある具体的アドバイスをもらえることはほぼ無いと思いますんで、先生の指摘には耳を傾けておくべきだと思います。
「細かすぎてイヤになる」という人も中にはおられると思いますが…。
ですが、今まで自分では全く意識をすることが無かった細かい所作を「見られているんだ!」と認識できると、人は変わっていきます。
見られ方を気にするようになり、見せ方が段々と解ってきます。
それこそ頭のてっぺんから、足のつま先まで意識をいきわたらせる訓練ができるのです。
意識をいきわたらせる事に慣れてくると「こうした方が手が細く綺麗に見えるな」とか、「あの人が美しく見えるポイントはこういうところなんだ」ということが解ってくると思います。
「言われてみれば、ここは気になるな」なんてことに沢山気付いてきますよね。
細かな自分の動作を直していくうちに、自分の事にも気付くようになりますが、他人の事にも気付くようになります。
他人の所作のキレイな理由なども段々と分かってきて、自分の所作にも良い影響が出てきます。
何もしていないのに指がキレイにみえる
お点前の見た目アップ効果が出るのは例えば、指だと思います。
特に何も意識してなくても指が美しく見せられるようになってくるという効果があります。
指の形は変わっていないはずなのに、自分の手指を綺麗に見せるという方法を解っているので、綺麗に見えてしまうのです。
ちょっとした角度やディテールに気付くことによって、格段に見た目が違ってくるのです。
もちろん、”見られているのだからハンドケアを念入りにしている”なんてこともあるかもしれませんが、そもそも指自体を意識しだすことで良い効果が生まれます。
当然これは、手や指だけの話ではありません。
襖の開け方、歩き方、お辞儀のしかた、物の取り方、物の言い方、色んな所に意識がいって、気をつけるようになり、少しづつキレイな自分になっていくことが実感できると思います。
筋トレで自分の体が変わってきている実感を持つみたいなのに似ていますね。
「所作の美しさ」というものの正体を知りたい!と思いながら習うことで、たくさんの気付きがあるはずです。
雰囲気美人になれる
さて、見た目が重要といってもキレイな顔だけでなんとかなるほど、お茶というのは甘くありません。
顔面偏差値だけでは茶道の偏差値は上がらないのです。
顔に関しても、元の顔はキレイなんだけどなんか勿体ない(失礼!)という人はけっこういると思います。
お点前で目指すのはいわゆる雰囲気美人というやつです。
顔は全然美人ではないんだけど(ほんと失礼)、ものすっご~く素敵に見えるなぁって人、たまにいますよね。
そういう人は意識的にか無意識なのかわかりませんが、
- 動き
- 表情
- 物の言い方
- 身の回りの物の扱い
など魅力的に見せるポイントを沢山わかっているんですよね。
なおかつ、これが体に染みついているので自然で美しいんですよね。
わかりやすく言い換えると「育ちの良い感じ」でしょうか。
参考までに「育ちの良い感じ」は自分で作ることができますので、育ちの良さを自分で作りたい方には非常におススメな本を挙げておきます。
ということで、茶道は美しい所作や、物の扱いをお点前を通してコーチ(先生)付きで実践することができるので、雰囲気美人に最速で近づくことができます。
お点前が上達する人 魅力をアップさせるには素直さが大事
お点前のキレイな人はどういう人かというと、日常の動きが綺麗な人はだいたい綺麗なお点前をします。
つまり日常から見られる意識をしている人は上達が早いです。
想像してみればこれは当たり前と言えば当たり前ですが、それよりももっと重要なことがあります。
性格的に素直な人はお点前がスグに綺麗になります。
「素直な人」は指摘されたことに対して、修正が簡単にできるからです。
なので、我が強くて聞く耳を持っていない人はお点前がなかなか綺麗になりません。
100人くらいの人を見てきた結果、そのように強く感じます。
自分も気を付けたいところです。
素直さが重要というのは、何ごとにおいても同じかもしれません。
仕事なんかでも素直な人はスグにできるようになりますし、魅力的にも見えます。
なにより周りから可愛がられますよね。
目上の人が「なんでも教えてあげよう」という気になりますので、素直な人にはいろんな知識も集まってきます。
ぜひお点前を通じて、素直な心を養い、綺麗な所作を学んでみてください。
お茶の所作というのは、日常ではしないようなことばかりで意味がないじゃないかと思われる方もいるかもしれません。
ところがそうでもありません。
以前、女性と和食を食べに行ったときにその女性が部屋を出る際、襖の開け閉めを座っておこなっていたのを見てキューンとしたことがあります。
ま、その他性格も含めて色々綺麗な人でしたけど。。。
そんなわけで茶道を日常生活に生かせればとても良いですよね。
意外にも茶道が日常で役に立つ場面があるので一緒に頑張りましょう。
【茶道のメリット】お点前で魅力アップ まとめ
お点前によって劇的に何かを変革できるというわけではありませんが、お茶のお点前は他人に自分がどう映っているのか、という事に気付くきっかけとして非常に優れていると思います。
気付きというのは非常に重要で、次の段階への扉みたいなものです。
色々なところに気付くようになると、世界がまた違って見えてくるはずです。
誉め言葉で「よく気が付く人」というのがありますね。お茶やお点前を通して色々なことに気付いてください。
よく気づく人ってとても魅力的に見えますし、実際モテますよね。
茶道ではというか、日本文化においては「よく気がつくこと」は非常に重要なポイントなのではないかなと感じています。
以上、【茶道をするメリット】お点前で魅力がアップ 見た目力を激増させる所作 というはなしでした。