今回は秋に茶花として使われる植物の異名・別名を集めました。
まだまだ暑い8月ですが7日頃には立秋になりますので、8月のほとんどは秋ということになります。
お茶の世界では風炉の後半の時期です。
植物の異名は茶杓の銘だけでなく、茶入や茶碗などの銘として使うのもなかなかオシャレかと思います。
知的な雰囲気を持った銘にしたいと考える方に植物の別名がおススメです。
萩の異名

萩は沢山の種類がありますが、ミヤギノハギ、ヤマハギ、ニシキハギあたりが有名でしょうか。
秋の七草の一つです。
- 観音菊(カンノンギク)
- 初見草(ハツミグサ) 松の別名にも
- 月見草(ツキミグサ)
- 野守草 (ノモリグサ)
- 風草 (カゼクサ)
- 水染草 (ミズゾメグサ)
- 秋知草 (アキシリグサ) 柳の別名にも
- 秋遅草 (アキチグサ)
- 諸味草 (モロミグサ)
- 芳宜草 (ホウギソウ)
- 鹿妻 (シカノツマ)、鹿妻草 (カノツマグサ)、鹿花妻 (シカノハナズマ)
- 鹿鳴草 (シカナグサ・ロクメイソウ)
芒・薄(ススキ)の異名

田舎に行くとどこにでも生えている印象ですが、都会では見ませんので秋の風情を出すには非常に優秀です。
秋の七草の一つ。
- 袖振草 (ソデフリグサ)
- 尾花(オバナ)
- 男榧 (オトコガヤ)
- 乱草 (ミダレグサ)
- 荒草 (アラクサ)
- 頻波草 (シキナミグサ)
- 袖波草 (ソデナミグサ)
- 露見草 (ツユミグサ)
- 月並草 (ツキナミグサ)
葛(クズ)の異名

葛は古くから根や花を漢方として使用されてきました。
夏にはそこら中に蔓延って成長するので、邪魔なイメージもありますが花はなかなかに綺麗です。
- 馬藤 (ウマフジ)
- 裏見草 (ウラミグサ)
- 葛蔓 (クズカズラ)
- 葛葉葛 (クズハカズラ)
- 夏葛 (ナツクズ)
- 松菜草 (マツナグサ)
河原撫子(ナデシコ)の異名

繊細で可愛らしいところが日本女性のイメージに合うという事でしょうね。
夏から咲いてますが秋の七草の一つです。
- 大和撫子(ヤマトナデシコ)
- 河原撫子(カワラナデシコ)
- 日暮草(ヒグレグサ)
- 懐草(ナツカシグサ)
- 野撫子(ノナデシコ)
- 洛陽花(ラクヨウカ)牡丹の異名でもある
- 常夏(トコナツ)
- 黄金銭(コガネノゼニ)
- 茶筅花(チャセンバナ)
- 和瞿麦(ワクバク)
- 瞿麦(クバク・ナデシコ)
女郎花(オミナエシ)の異名

茶花では禁花ともいわれますが、和歌で出てくるときもあまり良い扱いを受けていない印象。
時間が経つと匂い出るので生けるには注意が必要です。
- 粟花 (アワハナ)
- 小米花 (コゴメバナ) 他にも多くの花の異名に
- 盆花 (ボンバナ) 他にも多くの花の異名に
- 乳草 (チチグサ) 他にも多くの花の異名に
- 仏草 (ホトケグサ) 他にも多くの花の異名に
- 思草 (オモイグサ) 他にも多くの花の異名に
男郎花(オトコエシ)の異名
女郎花は黄色ですが、男郎花は白い花が咲きます。
女郎花と同様に決して良いとは言えない匂いが出てくる花です。
- 児手柏 (コノテガシワ)
- 荼菜 (オオドチナ)
藤袴(フジバカマ)の異名

中国では香水蘭の名前があり、乾燥させると良い香りがしてきます。
日本の在来種は絶滅が危ぶまれているようです。
- 蘭(ラン・アララギ)
- 秋蘭 (アキラン・シュウラン)
- 紫蘭 (シラン)
桔梗(キキョウ)の異名

秋の七草の一つです。
桔梗は花が咲いている時期が長く初夏くらいから咲いていますが、秋の植物ということにしました。
万葉集ではアサガオと言われていたようです。
- 一重草 (ヒトエグサ)
- 盆花 (ボンバナ) 他にも多くの花の異名に
芙蓉(フヨウ)の異名

芙蓉を見るともう夏も終わったんだなぁと感じます。
酔芙蓉なんて名前も風情のある名前の付け方ですね。
- 木蓮 (キハチス・キバチス)
- 蕣 (キバチス)
- 黄蓮 (キハチス)
- 柜霜 (キョソウ)
- 山楮 (ヤマカジ・ヤマコウゾ) 楮の異名にも
菊(キク)の別名

菊というとお茶をやっている人の間では不老長寿と結びついたりして、とても格調高くおめでたい花のイメージですので、巷のイメージとはかなりのギャップがあるようです。
菊の異名はかなり多いので一部紹介します。
- 藤袴 (フジバカマ)
- 延齢客 (エンレイカク)
- 齢草 (ヨワイグサ)
- 隠逸花 (インイツカ)
- 隠君子 (インクンシ)
- 秋蘂 (アキシベ)
- 残草 (ノコリグサ)
- 唐艾・加良与毛支(カラヨモギ)
- 九重草 (ココノエグサ)
- 花弟 (ハナノオトト)
- 鞠花 (マリバナ)
- 乙女草 (オトメグサ)
- 翁草 (オキナグサ) 他にも多くの花の異名に
- 千代見草 (チヨミグサ) 松の異名にも
- 優草・勝草(まさりぐさ)
秋明菊(シュウメイギク)の異名

秋明菊は菊という字が入っていますが、本当は菊の仲間では無く、アネモネの仲間です。
アネモネの仲間なので実は有毒ですが、お茶席でよく出てきます。
- 秋牡丹(アキボタン)
- 秋芍薬(アキシャクヤク)
- 草牧丹 (クサボタン)
- 紫衣菊(シエギク)
- 貴(黄)船菊(キブネギク)
- 唐菊 (トウギク)
- 高麗菊 (コウライギク) 春菊の異名にも
- 禿菊 (カブロギク)
という事で秋の時期にお茶で使われそうな花の異名・別名を紹介しました。
茶道具の銘を考える時にでも使ったら少しオシャレになるかなと思います。
ということで、「植物の異名・別名」 8・9・10月(秋の植物)編でした。
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