今回は晩秋・冬頃にお茶でよく出てくる花や植物の異名です。
茶杓の銘にしても良し、茶碗や茶入の銘にしても良しです。
花の異名を銘にするとちょっとオシャレ感が出て、魅力的な感じにできます。
水仙(スイセン)の異名

水仙には毒がありますが、茶花としては昔から重宝されています。
- 金盞銀台(キンセンギンダイ)
- 庭木(ニワキ)
- 春玉 (ハルタマ)
- 晈草 (コウソウ)
- 雅客 (ガカク)
- 雪中花 (セッチュウカ)
蝋梅(ロウバイ)の異名

12月頃から咲き始める蝋梅のなんとも言えない良い香りは炉の茶席にとても合います。
梅の字が入っていますがバラ科ではありません。
クスノキ目のロウバイ科ロウバイ属となっています。
- 鶯宿梅 (オウシュクバイ)
- 唐梅 (カラウメ・トウウメ)
- 金梅 (キンバイ)
- 黄梅 (コウバイ)
- 南京梅 (ナンキウメ・ナンキンムメ)
- 蘭梅 (ランウメ・ランムメ)
寒菊(カンギク)の異名

広い意味の寒菊は寒い時期に咲いている菊のことで、霜にあたって紅葉した葉もまた美しいです。
また、狭い意味では油菊(野菊)の園芸品種として売られており、花期は12月~1月頃です。
- 秋無草 (アキナグサ・アキナシグサ)
- 黄金目貫 (コガネメヌキ)
- 霜菊 (シモギク)
- 霜夜草 (シモヨグサ)
- 冬菊 (フユギク)
- 雪見草 (ユキミグサ)
銀杏(イチョウ)の異名
銀杏は街路樹でも見かける身近な植物ですが、秋に彩りを添えてくれる代表的植物です。
お菓子の意匠にも取り上げられることも多いですね。
裏千家の庭前には宗旦銀杏というものがあり、宗旦忌にはその実を使った銀杏餅(ぎんなんもち)が出されるのが定番になっています。
- 一葉 (イチヨウ)
- 鴨脚 (オウキャク)
- 公孫樹 (コウソンジュ・イチョウ)
- 乳木・乳樹 (チチノキ)
錦木(ニシキギ)の異名
枝に独特のヒレ(翼)がついているのが特徴で秋の紅葉の時期になると真っ赤に紅葉して非常に美しく茶花としても使われます。
ヒレが無くよく似ている植物がコマユミでこちらも紅葉がキレイです。
ニシキギにはちょっと茶席では言えないような異名も付いていて面白いですね。
- 五色木 (ゴシキギ)
- 小葉真弓 (コバマユミ)
- 鳥不止 (トリトマラズ) 他の多くの植物の異名にも
- 鳥足 (トリアシ) 他の多くの植物の異名にも
- 矢筈木 (ヤハズノキ)
- 矢筈 (ヤハズ) 他の植物の異名にも
- 山南天 (ヤマナンテン) 他の植物の異名にも
- 猿睾丸 (サルノキンタマ)
- 蝨取 (シラミトリ)
七竈・花楸樹(ナナカマド)の異名
ななかまどの名前に関してはいろんな伝承というか言われ方をするようですが、乾燥させれば普通に燃える木です。
紅葉した葉も、実がついた姿もとても美しいですので、庭木として育てるのも良いと思います。
- 山槐 (ヤマエンジュ) 他の植物の異名にも
- 山々椒 (ヤマザンショウ)
- 山南天 (ヤマナンテン) 他の植物の異名にも
- 雷電木 (ライデンボク) 他の植物の異名にも
木大角豆・木豇・楸樹(キササゲ)の異名
大角豆(ささげ)のような果実が大きな木に成るので、木大角豆。
ユニークな見た目ですが、子孫繁栄の意味としても使われるようです。
- 梓(し・あずさ)
- 雷豇豆 (カミナリササゲ)
- 河原豇豆 (カワラササギ)
- 雷電桐 (ライデンギリ)
- 雷電木 (ライデンボク)
- 河原豇 (カワラササゲ)
- 河原楸 (カワラヒサギ)
- 山桐 (ヤマギリ) 他の多くの異名にも
- 黄紅葉 (キモミジ)
柳(ヤナギ)の異名
結び柳は正月飾りの定番ですし、雲龍柳は茶花として茶席で入れられることも多いですね。
鉢で雲龍柳を育てるのはおススメです。
- 秋知草 (アキシリグサ) 萩の異名でもある
- 風無草 (カゼナグサ)
- 川沿草 (カワゾイグサ)
- 河高草 (カワタカグサ)
- 川根草 (カワネグサ)
- 根水草 (ネミズグサ)
- 一葉草(ヒトハグサ) 他の植物の異名にも
- 楊疑 (ヤギ)
- 楊柳 (ヨウリュウ)
- 楊樹 (ヨウジュ)
柚子(ユズ)の異名
柚子を茶席に茶花として入れることは無いと思いますが、冬の懐石では最重要と言っても過言ではない植物ですね。
冬の味覚!!って感じが個人的にします。
- 木柚 (キノユ)
- 酸密柑 (スミカン)
- 柚酸 (ユノス)
- 花柚 (ハナユ)
- 鬼橘 (オニタチバナ)
ということで、紅葉のキレイな植物、冬の茶花として定番の植物を挙げてきました。
オシャレだなと思った異名は銘として使ってみると面白いと思います。
ということで、「植物の異名・別名 (11・12・1月)冬の植物編」という話しでした。

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