今回はキキョウとナデシコの大敵ウリハムシ(クロウリハムシ)の話です。
茶花として大事に育てているあなたのキキョウやナデシコが食べられている・弱っている原因は実はウリハムシかもしれません。
私はそうでした。
庭のキキョウ・ナデシコがとてつもなく食べられてしまったので、これらの花の時期である秋にもかかわらず今年は生けることが出来ないかもしれません。
このウリハムシは名前からすると瓜科の植物だけを食べるのかと思いきや、クロウリハムシは茶花としての使用頻度が激高であるキキョウ・ナデシコにもとてつもなく食害があります。
また、カーネーションやフジ、カエデなんかにもけっこう被害があります。
初夏から秋まで大量発生する危険があるので、庭で茶花を育てている方は必ず対策した方が良いと思います。
【ウリハムシに効く農薬】 適用でないと効いてない
今回とてつもなく食害を受けたこともあり、「ウリハムシを駆除できる農薬はどれぢゃい!」と血眼で探すことになってしまいました。
いつもなら、「まぁ少しくらいなら虫に食べられても良いかな」とか思っていたのですが、そんなレベルの被害ではなくなりました。
”虫との共生”みたいな甘っちょろいことを考えて「ほどほどにしてね~」なんて気持ちで2シーズンくらいほとんど何もせずに放っておいたら、もうとてもとても共生できるようなレベルではなくなったのです。
残念ですがウリハムシはこちらの融和的な態度につけいるばかりで、共生など全く考えていないようです。
そうなるとこちらも「許すまじ!」という態度にならざるを得ません。
ということで農薬を紹介するのですが、意外とウリハムシに適用となる農薬は限られていますので、しっかり適用欄を確認しておく必要があります。
以前にネットで適当に調べて「効きますよ」という記事をみたので、農薬の「オルトラン」(適用になっていなかった)を使用してみたところ、「あら?全然効いてないぞ?」となり、対応が遅れたということが起きました。
テキトーに転がっているネット情報は自分で裏とりする必要があります。
ちなみに私の大事なキキョウ・ナデシコを成虫と幼虫で食い荒らした憎い相手はクロウリハムシです。
マラソン乳剤
ウリハムシ対策として代表的なマラソン乳剤です。
液体を薄めて使うタイプなので、たくさん薬剤を作る時には良いですが、少しだけ手軽に使いたいという時にはスプレータイプの他の薬剤の方が良いかもしれません。
スミチオン乳剤
クロウリハムシに適用とバッチリ書いてますので、クロウリハムシとしっかり書いてある薬を欲しい方はスミチオン乳剤がおすすめです。
私の庭ではウリハムシに適用と書いてあるマラソンでクロウリハムシにも効きましたけど。
「ベニカ」 シリーズ
ベニカシリーズはどこの園芸屋さんでも売っているのでお馴染みの薬ではありますが、全部がウリハムシに効くと書かれているわけでは無いので注意が必要です。
ベニカと名前の付いている商品の中でウリハムシに適用となっている商品を紹介します。
「野菜うまし」「植物つよし」 アースガーデン
アース製薬から出ているスプレータイプの薬です。
家に置いておけばかなり広範囲の野菜や植物に使えます。
また、殺虫成分ジノテフランが浸透することにより葉裏の虫にも効果があり、1ヵ月ほどの効果持続性もあるとのこと。
「野菜うまし」は殺虫殺菌剤、「植物つよし」は殺虫剤となっています。
ダイアジノン粒剤3
実はウリハムシは幼虫の方が非常に厄介だったりします。
根や、茎を猛烈な勢いで食べられてしまうので、株が完全に逝ってしまうこともあります。
というか対策しないと産み付けられたら完全にヤラれます。
ということで、幼虫の頃からの対策が必須です。
とはいえ、植え付けの時に土に混ぜ込む必要がありますので事前の対策という事になります。
秋の七草を育てたいと思っている方は植え付け時に混ぜてください。
【農薬は使いたくない】がウリハムシは駆除したい
そうはいってもやっぱり農薬はできるだけ使いたくないな。という方も多いと思いますので、農薬を使わずにできるウリハムシ対策を挙げます。
まずは敵を知らなければいけませんので、弱点を確認です。
農薬を使わないウリハムシの対策
大量のウリハムシがいない場合には農薬を使わなくても駆除ができる可能性があります。
- 手で駆除
- お酢をかける
- 粘着シート
手で取るのが一番簡単で、ほぼ準備に時間がかかりませんし、成果もすぐにわかります。
お酢はウリハムシに効くという人がいるものの、実験したデータなどがあるのか不明です。
効かせるには何倍に薄めて何とブレンドすれば効果的か、難しいところですので実験が好きな方には良いかもしれません。
酢酸の効果で虫が近寄らないという事だと思いますが、食酢100%で作られた「やさお酢」を買ってスプレーした方が早い気もします。
ですが、「やさお酢」の適用表にはウリハムシと明確には書かれてはいません。
農薬とかではないので、掛けて悪いことは無さそうです。
次に、粘着シートはすべての飛んでいる害虫を捕まえることができますが、屋外の風のある所ですとビミョーです。
塵や埃で、わりにスグ粘着が無くなってしまい、あまり効果を実感できない感じがします。
という事で、農薬を使いたくないという人はまずは手で駆除して、それから他の方法を考えましょう。さて、ウリハムシは
- 朝に弱い
- 手で駆除できる
という虫なので、朝の早い時間にはウリハムシの動きが鈍く、簡単に手で水の中に落としてつかまえることが出来ます。
農薬を使わなくても簡単に大量捕獲が可能です。
虫があまり苦手ではない人限定ではあります。
上部分を切ったペットボトルに水を張って、葉っぱに乗っているウリハムシを手でペットボトルの中の水に落とし、駆除するという感じです。
園芸界隈で言われるいわゆる「テデトール」というやつですね。
水の中に落とした後にまた飛んで行ってしまうと厄介ですから、水には洗剤でも少し入れておくと飛べなくなって駆除できると思います。
簡単にできる手での捕獲ですが、根本的な解決になるかというとすこし疑問です。
毎日数十匹のウリハムシをこのテデトール法で駆除しましたが、庭のナデシコ・キキョウは成虫にも幼虫にも食べられ続け、結局壊滅的被害を受けました。
幼虫を産み落とされていないような初期段階であれば、ある程度効果あるとは思います。
ウリハムシ対策 駆除 まとめ
一番のおススメ駆除方法は農薬の使用です。ウリハムシの成虫も幼虫も農薬でスッキリお別れできると思います。
ウリハムシに狙われた植物に近寄ったとき、ブワーッと大量のウリハムシが飛んで逃げるような状態であれば一刻も早く薬剤で解決することをお勧めします。
放っておくと2週間もしたら花も葉っぱも茎も、ボロッボロになってしまいます。
ほんっとに、ボロッボロ!
彼らはほどほどには食べてくれないのです。
来年は我が家のフジ、キキョウ、ナデシコを守るためにも、断固とした態度で臨みたいと考えています。
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